第12回 5軸加工
スワ記者
社長!突然ですが今日は5軸加工についてお聞きしたいのですが・・
ゴン社長
いやあ!本当に突然だねえ・・
スワ記者
昨年の未曾有の災害以来、社長もいろいろと大変でしたね。
ゴン社長
大事な取引先が大被害で、犠牲者も出てしまい当社にとっても大打撃でした。
精神的なショックも大きかったです。
スワ記者
困難を乗り越え、精密の町・岡谷市の発展のため活躍されることを念願します。
ゴン社長
ありがとう!・・で?五軸加工のことを聞きたいの?
スワ記者
これからの金属加工は5軸加工が主力になるって聞いたのですが
意味がイマイチ分からないもので・・・
ゴン社長
昔から金属に穴を開けたりする加工機の代表がドリルです。
基本的には上から下に穴を開ける・・1軸加工です。
スワ記者
なるほど!
ゴン社長
これだと、同一の材料に角度の違う穴を開けるためには
一旦材料を取り外して、付け替えをしないとダメです。
スワ記者
そうですね・・
ゴン社長
その面倒を省けるようにしたのが3軸加工です。
これによって、切削加工では立体的な加工が可能になりました。
スワ記者
まさしく3Dシステムですね。
ゴン社長
そうです。仮にドリルの歯の上下軸をZ
材料の動きの前後をX軸
左右をY軸とすると、このXYZの3軸を
同時にコンピューターで制御することで、かなりの複雑な加工が
できるようになりました。
しかし傾斜角の有る穴を開けたり、
オーバーハング的な加工はできません。
そこで、X軸とY軸も回転できるようにして、
XYZに加え、XとYの回転軸をA軸B軸とし
XYZABの5ケの軸の制御を持ったNC機械で、
「同時に5軸を動かして加工する」ことを5軸加工と言うのです。
スワ記者
なるほど!
ゴン社長
これによって、任意の点を任意の方向から加工することが
できるようになりました。
スワ記者
最近、複雑怪奇な形の金型や金属製品をよく見ますが
5軸加工機で作っているんですね・・ |